
一歩ずつ着実に積み重なった”信頼”――明西寺ご住職にお伺いする、アンカレッジの良さとこれまでの軌跡について
地域に根ざした親しみやすいお寺
明西寺様は特に地域との関わりを大切にされている印象です。ご住職として、その中で意識されていることはございますか?
私たちは、お寺の昔からの“価値”を重んじてきました。実は私の父も祖母も東京の出身ではないんです。そのためか、私たちの考えるお寺のあり方は、東京の他のお寺とは少し異なる部分があるのかもしれません。
私たちは子どもたちが境内で遊ぶような、賑やかで親しみやすい場所にしたいと思ってきました。その思いから、ボーイスカウトの活動にも積極的に取り組んでいます。時代が移り変わっていく中でも、長い時間をかけて培い、積み重ねてきたものを大事にしたい。ですから、急激な変化を避け、慎重に進めるよう心がけています。
ご縁を紡ぐ樹木葬
アンカレッジを知ったきっかけをお教えください。
アンカレッジさんと最初に出会ったのは、副住職が連れてきてくれたのがご縁でしたね。私自身、お寺としても、この樹木葬という新しい供養の形を受け入れる準備が、ちょうど整ってきていると感じていましたので、最初は少し抵抗もありましたが、お寺として自然に受け入れられました。
その「受け入れる準備」というのは、具体的にどのようなことだったのでしょうか?
樹木葬の話を聞いた時に、元々お寺にある『無量寿廟』(合葬墓)と、樹木葬が繋がったように感じたんです。無量寿廟を建立した頃は、まだ『墓じまい』なんて言葉も一般的ではない時代でしたが、身寄りのない方や後継ぎがいらっしゃらない方のために、この時代には永代供養の仕組みが必要だと強く感じて造ったものでした。
ですから、無量寿廟は本当に立派なものにしたいという思いがあり、門徒さんにもご協力いただいて、境内の中でも特に良い場所に建て、本堂の御本尊を型取って造った阿弥陀様も安置しています。樹木葬を導入してみて、改めて、あの無量寿廟を立派にしておいて本当に良かったなと感じていますね。
心のよりどころとなるお寺を目指して
アンカレッジと一緒にお仕事をさせていただく中で、印象はいかがでしたか?
正直、ここまで密に話をしないといけないのかと驚きました。打ち合わせの回数も多くて、本当にとても入念でしたね。ですが、そこがかえって良かったです。
実際に始まるまでの間、私たちと信頼関係を構築しながら丁寧に物事を進めていくという印象を受けました。当初はもっと簡単にできるものだと思っていたのですが、厳密に、認識の齟齬がないようにと、非常に丁寧な対応でしたね。そういった努力をしてくれることが、この会社の魅力だと思います。全く新しいことを始めるので、もちろん気掛かりな点もありましたが、打ち合わせを重ねることで、そういった点が一つ一つクリアになっていきました。
気掛かりだった点をお教えいただけますか?
特に『宗教不問』という点が一番ネックに感じていました。ただ、入り口が宗教不問の樹木葬であっても、一度門に入っていただければ、こちらを向いてくださると信じていたのですが、その通りになったと感じています。その理由の一つとして、お申し込みされる方と毎回行う面談が大きいと思っています。改めて膝を交えて、私たちの考えを伝え、先方のお考えをお聞きすることで、お互いの理解や関係を深めることができていると感じています。
信徒さんと門徒さんへの接し方に違いはありますか?
門徒さんと信徒さんとで対応を変えてはいけない、と考えています。ただ、信徒さんは宗教不問が入り口ですから、お寺のことや浄土真宗のことをどこまでご案内していいか、どこまで接していいかという葛藤は確かにあります。
お寺の目的は、やはり皆様に仏の教えの道を歩んでいただくことだと考えています。そこに近づいていくために、私たちも努力していきたいですし、皆様と対等な関係を築いていきたいと思っています。信徒さんとの関わりからは、本当にいろんな勉強をさせていただいていますね。注意しているのは、その方が元々どんな宗派なのか、ということです。いきなり浄土真宗の話をするのではなく、まずは一般的な仏教の話をするように、入り口やスタートを変えています。
今生きている人の『指針』であり、心のより所。そして、最後にどう死んでいくか、ということに寄り添うのが宗教の役割だと考えています。樹木葬を求められた方にも、心のより所になれるお寺を目指しております。
積み重ねてきた歴史と共に未来を築く
ご住職として、特に大切にしていることは何でしょうか?
今、ここにお寺があるということは、本当に長い年月が積み重ねられてきたということなんです。明西寺は400年、20代にわたって続いています。これは、1代でこうなったわけではなく、私の父、祖父と、脈々と繋がる思いがあってこそです。この思いを尊重しないと、大きな間違いを起こしてしまうと思っています。
例えば、関東大震災でお寺が移転した時、明西寺は大変な思いをしてでも現在の本堂を建立したんです。その努力が実を結び、今も立派な姿で存在しています。私の時代にも本堂の建て替えの話が出ましたが、当時の人々の深い思いがあるからこそ、やはり大切にすべきだと判断しました。耐震などの必要な改修はしましたが、この本堂を残すことにしたんです。そこに込められた人々の思いを大事にする、重んじるのが大切。今あるということは、本当に長い年月があるということですからね。
本日はありがとうございました。最後に、ご住職がお寺として、そして未来に向けて大切にしていきたいことをお伺いします。
これからの時代、お寺は協力会社と対等に、共存共栄していくことが必要不可欠だと考えています。これがお寺の存続にも関わることだと。そういう意味では、どんな協力会社とも共存していかないといけないですね。アンカレッジさんについては、お寺としてはまだまだ伸びしろがあると思いますし、良いパートナーになれるんじゃないかなと期待しています。宗教不問という一つのスタンスは、宗派を超えて社会全体が見ている部分でもありますからね。

まず、ご住職の自己紹介をお願いいたします。
元々、私はこのお寺の出身です。男3人兄弟でしたから、誰が継いでも良いと私自身は思っていたんです。ですが、私が大学生の時に父(先代住職)が倒れ、その頃から長男として、大学に通いながらお寺の仕事も手伝うようになりました。(その後、父は幸いにも快復いたしました。)
住職になってからは、補導員や民生委員として活動しております。私にとって、お寺は地域とのコミュニティの場所であると考えておりますので、地域との関わりは積極的に持つようにしています。